真言宗御室派大本山
大同元年(806)に弘法大師[こうぼうだいし]が唐からの帰途、弥山で求聞持[ぐもんじ]の百日修法を修め開創されたと伝えられています。
明治維新までは、十二坊の末寺を有し、また嚴島神社の法会祭事を司る別当職でした。
観音堂には、十一面観音菩薩像が祀られています。明治維新までは嚴島神社の後園にあった本地堂に祀られていた本地仏で行基作と伝えられています。
勅願堂は、鳥羽天皇勅願道場で、豊臣秀吉が朝鮮出兵の文禄の役(1592~1596)の折、海上安全を祈るため軍船宝丸の守護仏とした波切不動明王座像が祀られています。
秀吉公は、九州へ行く途中、宮島に立ち寄り大聖院で連歌の会を行っています。
摩尼殿[まにでん]は、弥山三鬼大権現[みせんさんきだいごんげん]のご祈祷所です。弥山三鬼堂に同じく、時眉鬼神[じびきしん](大日如来の化身)追帳鬼神[ついちょうきしん](虚空菩薩の化身)・魔羅鬼神[まらきしん](不動明王の化身)の三鬼神を全国唯一お祀りしています。
初代総理大臣伊藤博文は、深く信仰し何度も訪れ弥山登山道の改修にも尽力されました。